「ああ、貴女はもしかして…Maraの使者でいらっしゃいますか?」
Fastredと名乗ったお嬢さんは、私の姿を見るなりそう告げてきました。
「…ゆんゆん?」「違います! 私は夢の中でMaraに祈りをささげていたのです。女神は私を救いに見知らぬ女性が訪ねてくると信託を…貴女ですよね?」決めつけられました。
いえ、そのつもりで来たのはそうなんですけど。
「聞いてくださいMaraの使者よ…私はBassianusと結婚したいと思っているのです」「結婚ですか」「はい、私は彼と共にRiftenで暮らすつもりです。私達は本当に愛し合っているんです…けれど父はそれを許してはくれません。お願いです、両親を説得してください!」
「で、一応お父さんとも話したですが、娘さんは少し前まではKlimmekという方にお熱だったそうでして」「Klimmekなら知っているよ。彼は…そうだな、面白味はないが、勤勉な男だ」「お母さんは娘が幸せならどっちでも構わないと言いますし。ならそのKlimmekさんとやらにお話を聞いてみようと思いまして」「ほうほう、それで彼はなんて?」「自分よりもBassianusの方が彼女にふさわしいだろう…とかウジウジ言うんで」「うん、彼ならそう言いそうだね」
「本当に好きならドカーンと当たって砕けてこいやぁ! とブチ切れちゃいまして」「はは、なるほどな…それであのKlimmekが、熱烈な告白とか似合わない事をしてたわけだ」「娘さんも娘さんでさくっと流されましたねぇ」「そうしてこの僕は、愛しの彼女に振られたってわけだね、ハハハ」「あははは」「…クソが!」Bassianusの乾いた笑いと罵声が酒場に木霊します。
Marcurioが視線を反らしていますが気にしません。
「どのみち、Riftenはあの娘さんには合わなかったと思うですよ」「それは僕も懸念はしていたけどね…はぁ」芝居がかった口調で「傷心の僕を慰めてくれないか」と手を取ってくるあたり、この人もまぁ。
Marcurioが睨みつけてますが気にしません。
「慰めるのは構いませんが、変な事したら胴と首がサヨナラするですよ」
「若き恋人達を救ったのですね…ああ本当に素晴らしい」「少しばかり、納得がいかない部分もあるですが」
「いいえ、彼女には既に答えがあったのです…自分をより好いて大切にしてくれる方に付いて行こうと!」「あ、ぶっちゃけた」「ともあれMaraは貴女に慈悲を授けました。存分に役立てなさい」Dinyaが頬笑み手をかざすと、暖かな光に包まれました。
なんだか15% Resist Magickaな能力が身に付いた気がします。
「さて、新たなる愛の使徒よ、Maraは新たな信託を下しました…」
「Markarthってどこです?」「Ivarsteadよりは遠いぞ」
「いえ、具体的な位置をですね」「このドブ臭い場所から出たら教えてやる」
嫌なら付いてこなくて良かったのに…と呟いたら睨まれました。
最近、Marcurioの私に対する態度が横暴だと思うです。
「で、家宝の弓とやらはあったのか」「えーとですね」
「道に迷いました?」「ここを通るのは3回目くらいだな」
「あっれー?」
「なんか場違いな所に出てしまいました」「場違いっつーか、だな」「こんな臭いがきつい所に酒場です?」「おいおい、こんな所で迷子か」
キョロキョロと周囲を見渡していると、酒場の主らしき方に呼び止められました。
「お邪魔してます、迷子だけど迷子じゃないです」「何だそれは。用が無いならトラブルを起こす前に出て行って欲しい所だが」「用といいますか…」「悪いな、こいつは*おのぼりさん*でね」説明をしようとしたらMarcurioに遮られました。むむむ。
「で、お前は?」「名目上は護衛…実質目付役みたいなもんだ。あんたらだって厄介事はごめんだろ」「まぁな…それでだ」「ああ」「その*おのぼりさん*が、一人で奥に行っちまったようだが?」「!?」
「あ、やっときたです」「お前な…ここが何処だか分かってるなら、少しは考えて行動しろ!」「考えて最善の行動をとったですよ?」声をひそめて喰ってかかるMarcurioに、同じく声を潜めつつ応じます。
「*おのぼりさん*に振り回される街の傭兵Marcurioさんです、可哀想ですね。*おのぼりさん*はこの街の常識なんてこれっぽっちも知らないですから、襲いかかってくる人は問答無用で殺してしまうのです」「本当にな…行動が読めなくて振り回されっぱなしだ」「だいたい、あの流れじゃ戻るしか無くなりそうだったじゃないですか…それでですね」
「この印って、もしかして、そうです?」「マークまでは知らないが…そうだろうな」「なるほどなー」忍ぶ気が無いというか、自己主張の激しい盗賊ギルドですね。
「弓を取り戻してくれたって、本当か?」「これで間違いないと思うですけど」
「ああ、たしかにこれこそ我が家宝…まさか再びこの手に戻ってくるとは思っていなかった!」人に頼んでおきながら、全く期待されてなかったようです。
「どのようにして取り戻したかは聞かないでおこう。僅かだが礼を受けってくれ」まぁ、嬉しそうだからいいですけども。
「いいなぁ…この農場欲しいなぁ」「殺してでも奪い取る…とか、やるなよ」
「やらないですよ」*素なのか計算なのか、さっぱり分からない*PR